トタン屋根やスレートなど屋根にはいろんな種類がありますが、特に昭和に建築された家の屋根にはトタン屋根の家も多いと思いますが、これには要注意です。
トタン屋根の種類によっては下地処理にものすごい手間がかかったり、塗料も通常のものは使えない場合があるからです。
トタン屋根の塗装が通常の屋根よりも注意が必要な理由
屋根を塗装しても、すぐに塗料がはげてしまうケースがあります。その最たる例としてトタン屋根があげられます。
トタン屋根の場合、単なる鉄素材に塗装しているだけのものなら一般的なアクリル塗料などで外壁と同じように塗装してもらえますが、中には、亜鉛処理をされているトタン屋根があるんです。
錆びてる部分があれば、その箇所を見れば亜鉛処理されてるものか、もしくは単なるトタン素材なのかプロならすぐにわかります。
亜鉛処理をされた途端屋根というのは、特殊な塗料を使わないと塗装がのらず、早ければ塗装してから3年くらいで水ぶくれのようになり、すぐに途端の素地が露出してしまうんです。
当然、素地が出てくるということはそこからサビが発生してしまうため、塗装をした意味が全くなくなってしまいます。
いい加減な塗装業者の場合、そこを見極めることなく塗装を請け負ってしまうため、家主さんは3年後くらいに失敗に気づくことなるんです。
もちろん、それをあとからクレームをつけても「亜鉛処理されているかどうかは塗装してみないとわからないんですよ」「それに、言ってくれないとわかりませんよ」などと責任逃れをされる可能性もあります。
だから塗装の前に、下地がどんな素材なのかを把握してから受けてくれる優良な塗装業者に依頼しないと、屋根塗装費用の数十万円をドブに捨てることになりますよ。
トタン屋根が亜鉛処理されていれは張り替えるという手も
亜鉛処理をされたトタン屋根は、それに応じた下地処理と塗料を使う方法だと、通常の屋根塗装よりもはるかに大きな金額になります。
だからと言ってそれで特別に長持ちするわけでもなくて、通常の屋根塗装と同じで10年くらいが良いところです。
また、すでにあちこちにサビが出ている場合は、下地処理で対応できない場合や、強引に対処してもうまく仕上がらないなど、お金を捨ててしまうリスクも大きいです。
そんな場合、今あるトタン屋根の上から新しい屋根材を貼るという施工方法があります。これなら、屋根そのものは新築の家と同じ状態になるので、20年以上の耐久性が出ることになります。
ただし、新しい屋根を貼るには、材料や工賃がかるので、塗装よりも大きな金額になることは間違いありません。
なので、これから家を何年利用するか?これによって決めることになります。
(※屋根を新しくした場合、最初の15年は塗装が必要ないので、15年先までは1円もお金がかかりません。)
例えば、あと10年もすれば取り壊しをする予定があるなら、新しい屋根にすることはもちろんのこと、亜鉛処理に合わせた高額な塗装もやる必要はありません。
穴でも空いてないかぎりは、通常のトタン屋根と同じように安価な塗装で済ませてしまい、5年後くらいに剥がれが気になるような箇所だけを補修塗装してもらうくらいで十分だと思います。
ただし、この先、15年や20年も住み続けるような予定なら、屋根の張替えまで検討された方が安心感も大きくて得策だと思います。
そのあたりは、優良業者に声をかけることができれば、親身になって相談にのってくれます。
ただし、悪徳業者に声をかけてしまうと、まんまとカモにされてしまうので業者選びだけはとにかく注意が必要です。
我が家の屋根が亜鉛処理されたトタン屋根でした
ちなみに、私の家の屋根は瓦屋根とトタン屋根の両方を使った家で、過去に塗装をしてもらう際に「張替え」を勧められた経験があります。
ところどころにサビが出ていて、そのサビから「亜鉛処理されている」ということが判明しました。(昭和50年代に建てた家なので当時はこうした屋根が多かったみたいです。)
我が家の場合、10年もしないうちに新築に建て替える予定があったので、高額な専用の塗装もせず、もちろん屋根の張替え工事もせず、通常のアクリル系の塗料で塗装をしてもらいました。
塗装から5年が経ちますが、ごく一部だけで塗装の剥がれがあるだけで、ほとんどの部分は綺麗なままです。
我が家の場合、サビが出てなければOKという判断で現状を見守っています。