自宅の外壁にひび割れが生じたり、塗膜が剥離するなど劣化が進んだ場合には、外壁の補修や塗り替えを検討することが多いと思います。
その際、国や自治体から助成金を受け取れることがあります。今回は外壁塗装の工事で助成金の対象になるのかどうか?受け取りのための条件や手順についてご紹介します。
外壁塗装で助成金を受ける条件や注意点について
助成金の適用条件は、住んでいる自治体によって異なっています。エコリフォーム事業の一環として設定されていることもあり、その場合には遮熱塗料や断熱塗料を使用することが条件となることが多くあります。
これらの塗料は室温を下げる効果があるので、環境に良いリフォームとして国や自治体が推奨しています。また、空き家問題を解決するための手段として住宅の長寿命化を目指し、リフォーム事業の一環として助成金が出ることもあります。
助成金を申請する際に注意したいのは、申請する時期です。事前申請が基本なので、工事を終えてから申請しても適用されることはありません。せっかくの制度が無駄になってしまうので、必ず工事を行う前に申請の手続きを完了することが重要です。
また、工事業者を特定の業者に限っていることもあるので、それ以外の業者に依頼してしまうと適用を受けられなくなってしまいます。住宅の築年数や耐震性などが適用の条件になっていることもあります。それから予算が予め決められていて、予算が無くなった時点で申請を打ち切ってしまうこともあるので注意が必要です。
外壁塗装で助成金を受けるための手順
外壁塗装の助成金を受けるには、まず検討している工事が該当するのかどうかを確認するようにしましょう。
適用条件などは自治体のホームページなどに記載されていますし、よく分からない場合には電話などで直接問い合わせても大丈夫です。その結果、対象となることが分かったら申請書類を用意して自治体に申請する必要があります。
申請に必要な書類は利用しようとしている制度によって違いますが、申請書以外にも工事の見積書や工事前の写真、住宅の図面や見取り図などが必要になることが多いようです。運転免許証や住民票といった身分証明書も申請書と一緒に提出しなければいけないこともあります。申請書は自治体などの窓口でもらえますし、ホームページからダウンロードできるようになっています。
申請書などの必要書類は、自治体の職員が細かくチェックして審査を行います。問題がなければ決定の通知が届くので、実際に外壁塗装の工事を着工します。工事が完了した場合には、工事完了届や報告書を提出する必要があります。
工事を行った住宅を自治体の職員が検査し、問題ないと判断されれば助成金の受給が決定します。手続きが全て終了してから実際に助成金を受け取るまでにはタイムラグがあり、数週間から1か月程度かかることが多くなっています。
助成金の前に台風被害なら保険が適用されることも
台風など自然災害による被害にあった場合には、保険が適用されることもあります。火災保険の中には風災という項目があるので、台風によって屋根や外壁に損害が生じた際に補修費用を出してもらうことができる場合もあるからです。
台風は身近に潜む災害で、突然の強風や雨による災害に巻き込まれることも少なくありません。自然災害は突然見舞われるものなので、スピーディーな対応が望まれます。
ただし、自然災害の全てが風災と認められるわけではないので注意が必要です。台風の被害にあった場合には、火災保険が適用されるのか保険会社に確認してみるようにしましょう。
経年劣化と判断されると認められませんが、経年劣化と風災は判断が付きにくいので素人では判断できません。正確な判断をするためには、自己判断せずに専門家の診断を仰ぐことが重要です。