外壁塗装は築年数を重ねてきた家をよみがえらせるのに効果的なリフォームですが、アレルギーお持ちの方がお住まいの場合にはメリットばかりでなく気を付けておきたいデメリットもあります。
そこで今回は、現役大家で外壁塗装をしてもらった経験も多い僕が、注意点や業者選びによって対処する方法などをご紹介します。
もくじ
外壁塗装とアレルギーの関係
アレルギー持ちの方が外壁塗装をする際はとても心配だと思います。特にお子様がいるご家庭には気になりますよね。
建物の建材や塗料が原因で健康被害を起こす症状は「シックハウス症候群」という呼び名で知られていますが、外壁塗装もこの問題の例外ではありません。
リフォームで思わぬ健康被害を生まないためにも、塗料の成分にはしっかりと気を付けておく必要があります。
外壁塗装用の塗料において、気を付けたいのはホルムアルデヒドやキシレンなどといった揮発性有機化合物(VOC)とよばれる物質です。名前の通り揮発性の高い物質であり、塗装の中に含まれていると時間経過で成分が蒸発し、空気の中に溶け込んできます。これらを吸い込むことで、アレルギーなどのシックハウス症候群を引き起こす原因となります。
厚生労働省など国の機関がこうした成分の基準値を設け規制を行っていますが、対象は内装についてのみ。外装については外気に触れ拡散されるものとされ、基準は決められていません。が、健康面を考えるのであればやはり避けるのがより安全でしょう。
シンナーの匂いも良くないの?
塗料の成分といえばシンナーも忘れてはいけません。シンナーは塗料の溶剤として広く使われており多くの外壁塗料にも含まれていますが、吸い込んでしまった時の健康への悪影響についても広く知られているものです。
この健康被害は上記の塗料成分と同じくVOCによるもの。シンナーにもこれに分類されるトルエンや酢酸エチルといった物質が含まれています。
シンナーのツンとくる独特の匂いはこれらの物質がもたらすもので、シンナーの匂いで気分が悪くなったという経験のある方は多いと思いますが、それもこうした健康への悪影響が起きている状態です。
シンナーは大量に吸い込んでしまった場合には、薬物の中毒症状に近い症状を引き起こしたりする危険性のある物質です。またそのような量でなくても、長期間シンナーの刺激臭に触れる事で慢性的な頭痛やめまい、倦怠感、吐き気など、様々な症状の原因となる可能性があります。
外壁塗装の塗料を選ぶ場合には、シンナーも充分に気を付けたいポイントです。
シンナーは一般に油性塗料よりも水性塗料のほうが含まれる量が少なくなっています。
有害物質を含まない塗料があるって知ってましたか?
さて、では健康に優しい塗料とは何でしょうか。健康への配慮を考えた塗料のひとつに自然塗料というものがあります。
これらは柿渋や蜜ロウ、植物オイルといった自然界にあるものを原料とした、環境とひとにやさしい成分で作られた塗料です。
価格は通常使われる化学塗料よりやや高めとなりますが、安全性は比較的高く、また自然のものを使っている為仕上がりはよりナチュラルで美しい風合いとなります。
自然界にもVOCはゼロという訳ではないため、自然塗料にもVOCが含まれる場合があります、その点にもあわせて気を付けるとより安心でしょう。
アレルギーに対応できる塗装業者の選び方
アレルギーに対応できる塗装業者はこれまでに豊富な経験がないと難しいものです。ただし、そうした対応してくれる業者は複数存在しています。
もし1社だけしか見積もりをもらわないと、そこが凄く割高な料金だとしても気づけません。それに、そこがそもそも優良業者とも限りません。
ここで便利なのが、ネットからの一括見積もりサービスの利用なんです。
一括見積もりサービスを使えば、あらかじめ厳しく審査されて合格した優良業者ばかりを相手にすることができ、そこから複数の見積もりをもらうことができるわけです。
後は、その中で、アレルギーへの配慮ができる塗装業者を選びつつ、最安値の業者を選べば安全で最安値の外壁塗装をお願いできるようになります。
まとめ
ここまで外壁塗装における塗料の健康への影響と、気を付けるべきポイントについて簡単に説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
アレルギーの原因となる成分などについても書きましたが、実際これらの物質について自分で調べて塗料を選ぶ、といった事はなかなか難しいかもしれません。
見積もり相談の段階でこれらの問題についてしっかり業者と相談し、納得のいく塗料を選んで貰うというのがベターだと思われます。
シックハウス症候群対策をうたっている業者も多数あるので、そうした知識とノウハウのある業者を選ぶ事でよりスムーズなリフォームが実現できるでしょう。