家の壁を塗ってもらう前の洗浄が不要なら、その分のコストダウンができるので安くできそうなイメージがあります。
でも、塗装前の洗浄を甘くみて「洗浄カット」をしてもらうと、思わぬ大損になります。ご注意ください。
もくじ
どうして外壁塗装前に洗浄が必要なの?
外壁塗装の前に洗浄を行うのは塗装作業の常識となっていますが、その理由は簡単で、外壁の塗装のくいつきが悪くなるからです。
塗料と壁の表面の間に土埃などが付着していると、土埃にばかり塗料が付着して外壁材にまで塗料がつかないんです。問題なのは塗装をしてから数年後にその影響が出てくるという点で、塗装した直後は全くその差は分かりません。
自分でペンキを塗ったことがある素人の方などは苦い経験があると思いますが、十分に下地処理をせずにペンキを塗ると、1年や2年でところどころはげてくるところがあると思います。
そんなふうに、塗った直後だけはなんの問題も見当たらないので「洗浄なしで安くなるならそっちがいい」と安さを求めて省いてしまう人がいますが、これだと塗装をした意味がないので家が早くからダメージを受けることになり大損になります。
塗装前にしっかり洗浄をしていれば15年耐久の塗装をしてもらっても、だいたい15年はもちます。でも、洗浄を省いてしまうと、仮に30年耐久の超高額な塗装をしてもらっても、15年どころか、5年も持たないという恐ろしい違いが生じてくるんですよ。
もしも、安さをウリにして「下地の洗浄はいらないですよ」と提案してくる業者がいたとしたら、そこは避けるべきです。
外壁塗装前に洗浄するメリットは汚れ落としだけじゃない
外壁塗装をしてもらう前の洗浄には、汚れを落として塗料がしっかりと外壁にくいつくことを目的にしていますが、実は、これには別にメリットもあるんです。
それは、サッシの隙間などからの雨漏りの発生を確かめたり、屋根の塗装の場合には屋根からの雨漏りの可能性を確かめられるという点です。
外壁塗装の洗浄には、ホームセンターでも売られているようなケルヒャーなどを使うことが多く、ものすごい高圧洗浄ができます。
つまり、台風が直撃したときの豪雨のような雨を再現していることにもなるので、洗浄中にサッシの隙間から水が入った形跡があれば、塗装の前にサッシ周辺のコーキングをやりなおして修繕するなど、事前に雨漏り対策ができるというわけです。
外壁塗装の前には水道を使えるようにしておくべき
外壁塗装をしてもらう際、特に外壁洗浄をしてもらうには水を使います。なので、家の外に蛇口があれば、それが事前に使えるかどうかは確認をしておくことをオススメします。
というのも、もしも屋外の水道が使えないとなると、室内の蛇口からホースを引っ張る必要が出てきて対応が面倒だからです。
それに、留守がちな家の場合にはしっかりと戸締まりをしておきたいですから、室内からホースを引っ張ってもらうのは抵抗がある人も多いと思います。だからこそ、屋外の蛇口が使えるようにしておくことが大切なんです。
ちなみに、最悪の場合には、塗装業者さんが水をタンクに貯めて運んでくることも可能性ですが、多くの場合、水タンクはレンタルで用意されますし、よけいな運搬作業など仕事が増えるために、最初にもらっていた見積もり額をすぐに数万円はオーバーしてしまいます。
仮に、屋外に蛇口がない場合は、水道屋さんに頼んで屋外に1つ作ってもらえば、5万円も見ておけば余裕で作れるはずです。屋外に蛇口が1つあれば何かと便利ですので、これを機会に、もしまだ無い場合には作っておくのも一つの手ですよ。
(気軽に手洗いをしてもらることにもなるので、塗装後の外壁や屋根など、あちこち汚れた手で触られる心配もないし、自転車や子供のおもちゃなども、汚れた手で触られなくて済むのでホントにメリットだらけだと思います。)