瓦棒(かわらぼう)と呼ばれる屋根があります。これは一見すると単なるトタン屋根に見えますが、40センチ程の間隔ごとに繋ぎ目の四角い山があるのが特徴です。
塗装業者に見積もりに来てもらうと、ごく当たり前のように「瓦棒は下地処理が大変ですから~」なんて言われますが、私も最初は「かわらぼう?」と理解ができませんでした。
ちなみに、この瓦棒の屋根塗装は2つの注意点があります。
その注意点を知らずに「はいはい」と返事だけ良い業者に塗装をお願いしてしまうと、すぐに塗装がはげたり、無意味に高額な塗装費用を払うことになるので、ぜひ当記事にある注意点を事前に知っておいてください。
1位 ヌリカエ
瓦棒の屋根塗装 2つの注意点とは
- 徹底したサビ落としが必要
- 亜鉛鉄板を使ってないか?見極める
屋根の塗装をしてもらうには、瓦棒でも普通のトタンでも下地の処理が塗装の仕上がりや耐久性に大きな影響を及ぼすので絶対に手が抜けません。
この下地処理での大部分を占めるのが注意点1つ目の「サビ落とし」になります。
また2つ目の注意点として「亜鉛鉄板かどうかの見極め」となります。
瓦棒のサビ落としについて
徹底したサビ落としについてですが、これは瓦棒の屋根が鉄製の素材を使っていることが最大の理由です。
なお、約40センチほどの間隔ごとに凸凹とした連結部分のサビを落とすのが非常に手がかかり、ワイヤーブラシを手に手作業でやるのが一般的でこれを手抜きされてしまうと塗装は無意味になります。
いくら良い塗料を使ってたっぷりと塗装をしても、下地のサビが影響をしてすぐに塗装がはげてきたり、サビがそのまま進行するなど耐久性にも悪影響をしてしまうんです。
瓦棒が亜鉛鉄板かどうかについて
次に、同じ見た目の瓦棒の屋根でも、実は使ってる素材に亜鉛鉄板を使っているケースが多く、この場合には亜鉛塗料でないと塗料が弾かれてしまい、うまく塗装ができません。
通常、よく利用されるアクリル系の塗料などでは3年ほどで塗料が剥がれてくるリスクがあるので、亜鉛塗料以外は使わないのが塗装の世界では常識となっています。
この亜鉛塗料が高額なんです・・・。
また、亜鉛鉄板というのを見抜けずに、一般的なアクリル系の塗装で仕上げてしまうとこれも塗装がほぼ無意味になります。
すぐに水ぶくれのようになり、塗装がはげてくるからです。亜鉛系とそれ以外の塗料では相性が悪くて塗装がちゃんとつかないという難点があるからです。
業者によっては、単純に見抜けない人もいますし、悪徳業者の場合には、亜鉛でないのに「亜鉛鉄板ですね」と言って高額な見積もりを出してくる業者も存在します。
「価格に納得できなければネットで亜鉛鉄板の瓦棒塗装で調べてみてください」なんて言ってくるケースもあります。
でも、そもそも亜鉛鉄板でもないのにその前提で話を進めてくるのでたちがわるいんですよね。
こんなふうに、瓦棒の塗装の場合には、正しい目を持った業者を選ぶことが何よりも大切となってきます。
瓦棒塗装が苦手な業者と得意な業作があります
一般的に塗装が面倒だとされる瓦棒タイプの家の屋根塗装の場合、業者によっては苦手な業者がいたり得意な業者がいたりと違いがあります。
これは抱えている職人が瓦棒の塗装にも経験が豊富か?それとも今時のアクリル系の塗装しか経験をしてない若い職人が多い業者か?これで大きく分かれてきます。
なお、複数の業者から見積もりをもらうことで、その時にもっとも安い金額で塗装を受けてくれる業者を簡単に見つけることができますよ。
得意な業者の場合には他社よりも安い見積もりが出やすい傾向がありますし、他の仕事にキャンセルが出たばかりの業者なら仕事の穴埋めに無理をして安い見積もりを出して仕事を受けようとするケースもあるからです。
逆に、同時進行中の他の家の塗装との職人の人数の割り振りなどで、ケレン作業(サビ落とし)に時間のかかる瓦棒の塗装はできれば断りたい・・・なんてこともありえます。
こんな場合は断ってもらえるように高い見積もりが出てくるものです。